アラロワ おぼろ世界の学園譚 | 006 アラロワ・ザ・マイク〜断片集 | 第40話 はははFM『千年ウォークのお題頂戴』書き起こし。

第40話 はははFM『千年ウォークのお題頂戴』書き起こし。

 ・生栖いぎす春実はるみ……普段は知的なお姉さんキャラ。千年ウォークのネタ担当。芸歴9年目。
 ・枚田ひらた双運そううん……引き出しの多さとアドリブ力が売り。芸歴7年目。

 【はははFM収録スタジオにて】

 枚田:えー、メールいただいております。ラジオネーム、陰キャ眼鏡ボーイ。生栖いぎすさん、枚田ひらたさんこんにちは。
 生栖:こんにちは。
 枚田:お題頂戴、放送100回おめでとうございます。
 生栖:ありがたいですね。
 枚田:僕はこの前、すごい夢を見ました。千年ウォークが漫才アリーナで準優勝して、超売れっ子になる夢です。
 生栖:準優勝なんだ(笑) リアルだなぁ。優勝は誰だったんでしょうね。
 枚田:ちなみに優勝はゲル化バイタルでした。
 生栖:ないない(笑) まあ、夢だもんね。でもゲルさん、漫才やんないじゃん。コントの人たちだから。
 枚田:あ、でも、今年は予選出るって言ってました。アリーナ。
 生栖:ほんとに? じゃあ今、ネタ作ってるんだ。想像つかないなぁ。
 枚田:最初から最後まで転がり回るネタやるって。
 生栖:転がり回る(笑) センターマイクの意味ないじゃん。
 枚田:えー、続き読みます。売れっ子になった千年ウォークは、バラエティ番組に引っ張りだこ。
 生栖:いいですね。
 枚田:生栖のねえさんは、なんと本まで出版してベストセラー。
 生栖:ほんとに? 現実味ないなぁ。
 枚田:ひらっさんは、じゃない方芸人としてプチプレイク――あ、俺そういうことなんだ。
 生栖:夢の話だからね(笑) マジに取らないで。
 枚田:夢の中で印象に残っていたのが、枚田さんも生栖さんも、僕がまだ見たことがないギャグをやっていたことです。おお?
 生栖:予言みたいだな。面白いね。
 枚田:まず枚田さんのギャグですが『なんなんなんなん』というものでした。
 生栖:なんなん……なんなん?
 枚田:これ、どういうイントネーションなんでしょうね、文字だからよくわからない――『なんなんなんなん』は言葉と体を使ったギャグで、まず右を向き、『なんなん』と言いながら向かい合わせにした手の平を上に上げて、下に下ろします。そして左を向き再び『なんなん』と言いながら同じ動作をします。
 生栖:難しいな。
 枚田:ちょっとやってみますよ。えーっと『なんなん』……で『なんなん』……?
 生栖:ああ、ちょっとそれは置いといて、のポーズだ。
 枚田:言い方……どうやるんだろう。なんなんなんなん……なんなんっ……もう、なんなんなんなんっ!
 生栖:それいいですね。それ。
 枚田:なんなんなんなんっ! いいかも。
 生栖:ねえ、ポップな感じもするし。それで、じゃない方芸人として。
 枚田:じゃない方芸人として! 続き。そして生栖さんですが。
 生栖:ああ、私もあるんだね。
 枚田:『コロスコロスコロス』というギャグをやっていました。
 生栖:なんか物騒だよ(笑) 大丈夫?
 枚田:これは、生栖さんが枚田さんに向かって、うつむきながら小さい声でつぶやくものです。
 生栖:怖いよ。
 枚田:楽屋でムカつく先輩の話題の時に、ねえさんがやってるやつ。
 生栖:やってないよ! そういうキャラじゃないでしょう、私は。
 枚田:えー、他にも『ムカツクムカツクムカツク』や、『クラワスクラワスクラワス』などのバリエーションもありました。
 生栖:これ、ひらっさんに対して言うの?
 枚田:どうなんでしょうね。俺のいないところで、裏で言ってそうですけど。
 生栖:言ってないって。後輩にそんな態度取らないよ。
 枚田:まあ、優しい先輩っすからね。ねえさんは。
 生栖:そうだよ。菩薩ぼさつだよ。
 枚田:先輩にしか言わないですからね。ゲル化バイタルの志摩しまさんとか。
 生栖:志摩さんいい人だよ。やんないやんない。ああでも、その夢が現実になって、アリーナで目の前で優勝さらわれたら言うかもしれないわ(笑)
 枚田:マイク向けられてね。
 生栖:『シネシネシネ』とかって(笑)
 枚田:いやでも、いいじゃないですか。夢があって。これで新ネタ作りましょうよ。準優勝狙えますよ。
 生栖:優勝狙おうよ。準々決勝も行ったことないけど。
 枚田:三回戦ボーイ&ガールですからね。
 生栖:でも爪痕は残したいよね。正直。いい加減。毎年言ってるけど。
 枚田:あ、メール続きあった。えーっと、ただ夢の中での枚田さんですが、どう見ても僕みたいなルックスをしていて、今の枚田さんとは似ても似つかぬ姿でした。ええーっ?
 生栖:あれ、相方チェンジ? その方が売れる? ひらっさんクビ?
 枚田:いや、勘弁してよ。じゃあ、俺がえー、陰キャ眼鏡ボーイに寄せていけば売れるんじゃないの?
 生栖:でも、どんな見た目なんだろうね。ラジオネームそのままなのかしら。
 枚田:陰キャの……眼鏡の……ボーイ?
 生栖:ボーイはボーイでしょ。三回戦ボーイなんだから。
 枚田:じゃあ俺、その路線で行きますよ。
 生栖:え! リーゼントやめるの?
 枚田:やめますやめます。陰キャ眼鏡ボーイ二世になります。じゃない方の。
 生栖:じゃない方の(笑)

 (了)


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